資料作成

【ストーリー偏】伝わる資料作成のコツ

こんにちは。コビーです。

これまで読んでいただいた記事で一枚一枚の資料の作り方や短編の資料の作り方はご理解いただけたと思います。

ですが長編資料は一味違います。

長編資料の場合、一枚一枚の内容は「雲+雨+傘」の論理でわかりやすく伝わっても、全体として繋がりが”ちぐはぐ”では相手を動かすことはできません。

つまり長編資料では”ストーリー”が非常に重要になるということです。

今回の記事ではストーリーの作り方を解説します。

目次

頭の中の”資料に書きたいこと”を紙に書き出す

紙に書き出すことで情報の整理が容易になる

人が頭で同時に処理できることは限られており、頭がいい人でも3つまでが限界と言われています。

そのため、長編資料の場合、いくつもの素材を組み合わせる必要があるため、頭の中だけでストーリーを組み立てていくことは至難の業です。

まずは資料を作る目的を念頭において、材料になりそうなことをひたすら紙に書き出していきます。

まだストーリーや順序を気にする必要はありません。

相手に伝えたいこと。自分がやったこと。感じたこと。これからやりたいこと。関係するかわからないけど入れたいこと、など、なんでもいいので幅広く、自由に書き出しましょう。

折角思いついた良い材料が埋もれてしまわないように考える、書く、考える、書くを繰り返しましょう。

すべての情報を洗い出すことでストーリー作成の手戻りをなくせる

はじめからストーリーを考え始めてしまうと、途中で「あ、あれも言いたいな」、「あれを言わないと伝わらないな」、と思い、ストーリーがちぐはぐになったり、ストーリーを再構成しなければいけなくなったりしてしまい、手戻りが発生してしまいます。

まずはストーリーを構成する前に、とにかく思考を可能な限り発散させて、材料を集めます。

この段階では相手に伝えたいこと、起こしてほしい行動にこだわり過ぎる必要はありません。

それよりも関連する情報をとにかくテーブルに載せることを意識しましょう。

相手に伝えたいこと、起こしてほしい行動を明確にする

自由に思考を発散させたら、そこから改めてテーブルに載った材料をながめて、自分が本当に相手に伝えたいこと、起こしてほしい行動が何かを確認します。

それは最初から頭に思い描いていたことと同じかもしれないですし、もしかしたら、思考を発散させたことで新しい気づきがあり、本当に相手に起こしてほしい行動が見えるかもしれません。

そのため、資料作成の目的を決めた後に、材料を紙に書き出すのではなく、材料を紙に書き出した後に、資料作成の目的を再定義する、という順序である必要があります。

相手の状態を整理する

次に資料を説明する相手の状態を明確にします。

まずは説明相手は誰なのか。

当たり前のように聞こえますが、実は相手が誰かを明確に意識せずに資料をつくってしまうこともあるのではないでしょうか。

そして、その相手は、何を知っているのか。何を知らないのか。

これまでの経歴から予測したり、上司や同僚への聞き込んで確認します。

その人が大切にしていることは何か、何を目指しているのか。

例えば、何よりも人を大切にしている、何よりもコストを重視している、などです。

会社、組織として目指す方向が同じでも人によって大切にしているポイントは異なります。

そこから、何を知りたいと思うか。何に疑問を感じるか。どんな提案を求められるか。

相手のことをとことん調べます。

ストーリーを作り始めるのはそのあとです。

相手が違えば、ストーリーも異なります。

ストーリーを考える

ここまでのステップが終わったらはじめてストーリーを作り始めることができます。

思考を発散して、テーブルの上に載せた材料を並び替えて、説明相手に、求める行動を起こしてもらうための、ストーリーを作ります。

最初に書き出した材料が50個ある場合、資料をつくる目的と、相手の状態を考慮して、資料に含める内容を10個程度に絞っていきます。

当然、相手が知っている情報は不要ですし、目的達成に繋がらない情報も不要です。

資料に入れる材料の上限個数は最初に自分や上司、同僚と相談して、決めましょう。

上限がないと、「これも言っておきたい」、「これもあった方がいいかも」と、資料がどんどん長くなってしまいます。

情報量が増えれば増えるほど伝わる確率は下がると考えてください。

目的が達成できるなら、材料は1個でもいいですし、極論、一言で口頭で言って、人を動かせるなら、資料は要りません。

できるだけ資料は少なく、簡潔に、相手を動かすことを考えましょう。

入れる材料を厳選したら、次に話す順番を決めます。

その順番は、1つ1つの材料が示す1つのメッセージを、接続詞でつなぐことができるように構成します。

例えば、はじめに①、だから今②、しかし③、なぜなら④、つまり⑤、具体的には⑥、なので⑦、最後に⑧のように、各材料のキーメッセージを繋げると、文章が繋がり、最後に目的であるメインメッセージに繋がらなければいけません。

これが繋がらないなら順番や材料の取捨選択に誤りがあるということです。

各材料のキーメッセージを繋いで、最後にメインメッセージ(資料で伝えたいこと)に繋げます。

長編資料の作り方、イメージできましたでしょうか。

次に長編資料を作る際にはこの4ステップを意識してみてください。

少しでも役に立てたらうれしいです。

コビーでした!